株式会社杉本カレンダー

ニシワキタダシ 独占インタビュー

グッズについて

グッズについて

マスキングテープ” ぐうたら” のラフ案

マスキングテープ” ぐうたら” のラフ案

―グッズのデザインやアイデアの出し方は、カレンダーの時と違いはありますか?

カレンダーとは別で考えて、グッズとしてよいなと思うものをイラストとして考えていきましたね。なのでカレンダーに出てくるキャラクターをということは考えませんでした。グッズとして使いやすく、いいなと思うものを意識しました。制作の仕方でいうと、「ぐうたら」というマスキングテープの柄は、みんな“ぐうたら”している柄もいいなと描いたものですが、いろんな“ぐうたら”なポーズを描いて、その中からいいものを選びました。その時に左右の向きも偏らないように考えています。“ぐうたら”柄、ゆるく使ってほしいです。

〈ふせん〉

付箋は、メッセージを書く部分を空けながらと考えたときに動物のおなかに書けるのもいいなと、日頃よく描いてもいる「ねこ」と「いぬ」にして、自分らしさが出ればと動物をだっこしているものにしました。今年このシリーズで新作をと思ったときに動物以外をだっこしているのもよいなと、これもまた日頃よく描く「パン」にしました。使いやすさを考えると、あまりシュールすぎるイラストじゃない方がよいかなぁと思っているんですが、いろんなモチーフで続けて作ることができればうれしいなとも思っています。

タオルのラフ案

タオルのデザイン案

〈タオル〉

タオルは生地的にも細かなデザインが難しそうなこともふまえ、デザイン的にもひとつ“ドン!”とイラストが入っているのが好みでもあったので、「おんなのこ」と「いぬ」のイラストで制作しました。紙の色見本帳で指定していたものと、生地として出来上がってきた色味に少し違いがあったんですが、他に同時に作っているグッズとのバランスも含め、このビビットな色味もこれはこれでいいかもとなりました。

バッグのラフ案

バッグのラフ案

〈バッグ〉

日頃ローマ字とイラストを合わせて表現することも多いんですが、今回のバッグも「hima」と「gutara」に合わせたイラストで表現してみました。マスキングテープの「ぐうたら」とも少しリンクしていたり。バッグが淡い色味だったので、線は細めでラフな感じに描いて、バッグとしての使いやすさも意識しながら、ローマ字の意味とも合わせてゆるく気軽に使ってもらえればうれしいなと思っています。ちなみに制作時は、マスキングテープのときと同様にたくさん同じイラストを描いて、その中からよいものを選んでいます。グッズのときには特にそうやって進めることも多いですね。

―新しいグッズも含め、紙博や他のイベントでの反響はありましたか?

「紙博」は、手紙社さん主催の紙ものばかり並ぶイベントなんですが、それもあって付箋やマスキングテープなど、紙もののグッズはとくに手に取ってくれるお客さんが多い印象ですね。手帳デコなどもされている方が多いので、特に人気なのかもしれません。その中でもバッグを購入いただいて、そのまま会場ですぐに使ってくれている方もいてうれしかったですね。

―ニシワキさんご自身はグッズを実際にお使いになりますか?

サンプルとしていくつか手元にもあるんですが、SNSなどのために撮影用にもしていたり、なんだかもったいなさもあり、なかなか自分で使えてなかったりします(笑)。

―グッズを作って良かったと感じることはありましたか?

単純に新しくグッズができるということはとてもうれしいことです。カレンダーを長くお取扱いしてくれるお店も増えてきていて、グッズと合わせて展開してくれていたり、コーナーを作ってくれているのをSNSの投稿写真などで知れたりもして、とてもありがたさを感じますね。イラストを知ってくれる人が増えたり、グッズを使ってくれること自体もとてもうれしいなと感じています。

10年続けてきて

ニシワキ タダシ氏

―最後に、これまでの10年をふまえて、今後の展望をお聞かせください。

「しりとりのカレンダー」が10年を迎えたのが、なんだかあっという間な気もしているんですが、10年続けることができたこともありがたく、引き続き継続して作り続けていけたらうれしいなと思います。しりとりの案が出るかぎり(笑)。カレンダーと合わせて、グッズも少しずつ増えて定番化していくとうれしいなと思います。

ニシワキさんが生み出す作品は、なんともいえない雰囲気と世界観が魅力のひとつ。「しりとりのカレンダー」はその魅力がたっぷり楽しめるアイテムだからこそ、この10年間皆様に愛され続けているのだと改めて感じました。ニシワキさんの”想い”と”こだわり”が詰まった作品と出会えることを今後も楽しみにしています!

〈5周年記念インタビューページはこちら〉

5周年インタビューページ バナー

ニシワキ タダシ

イラストレーター。なんともいえないイラストやモチーフで、書籍・広告・漫画・グッズなど幅広く活躍中。『かんさい絵ことば辞典』(パイインターナショナル)、『ぼくのともだちカニやまさん』(PHP 研究所)、『かきくけおかきちゃん』(大福書林)『つかいにくい図案帖』(大福書林)など著書多数。現在、「しりとりのカレンダー」のイラストも含めた展示会を巡回中。


〈展示会情報〉「つかいにくい図案帖」の展示
新刊『つかいにくい図案帖』のドローイング作品と、2025 年で10 年を迎えた「しりとりのカレンダー」のジークレープリント作品の展示。ジークレー作品は、お店にある過去作カレンダー計583 点のイラストから選んでオーダーも可。

開催場所:子どもの本屋 ぽてと 11/29(土)~ 12/14(日)
休店日:月曜日 営業時間:13-19 時 / 土日13-18 時
https://www.folkbookstore.com/
※FOLK old book store に隣接する絵本と雑貨のお店

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